生放送が減少するテレビですが、過去にあった最悪の放送事故を紹介します。
それは忌野清志郎のエフエム東京事件です。
忌野清志郎さんは当時これ以外にも
『夜のヒットパレード』で暴れ回ったり、
司会者に対して噛んでいたガムをテレビカメラに向かって吐き、
苦情の電話が殺到するなといった具合に事件を連発して今いましたがこの『東京FM事件』は別格です。
忌野清志郎(いまわのきよしろう)とは?
本名、栗原 清志
1951年4月2日生まれ
2009年5月2日(満58歳没)
ロックミュージシャンでバンド活動もソロ活動もしており作品には社会に訴えかける作品が特徴的で高い声で独特の歌い方に圧倒的な人気がありました。
亡くなった今でも熱狂的なファンが多いです。
また今でもテレビをつければ一度は聞くセブンイレブンの『ずっと夢〜みてる〜』のこの曲を歌っている人こそ清志郎さんその人です↓
エフエム東京事件とは
1989年10月13日放送された、フジテレビの「ヒットスタジオR&N」にてタイマーズが演奏している時に事件は発生しました。
ちなみにこちらの司会をしていたのが当時まだ若かった古舘伊知郎さんです。
タイマーズとは
出典:http://blogs.yahoo.co.jp/
『RCサクセション』の忌野清志郎、『MOJO CLUB』の三宅伸治と杉山章二丸、『ヒルビリーバップス』の川上剛の4人によく似た4人組が結成した謎の土木作業員覆面バンドというコンセプトのグループ。ですが・・声を聞けば直ぐわかりますが完全に本人そのものw
事件までの経緯
原発反対を訴えたサマータイムブルースの動画↓
そんなタイマーズはこの番組の出演がとちょうど決まった時期に原発行政や東京電力を揶揄するような曲『サマータイム・ブルース』などを作り、当時所属していた東芝EMIの親会社・東芝(原発大手)をカンカンに激怒させてしまい発売も拒否されてしまいなした。
まあ当然といえば当然と思いますが・・・。
そこで忌野清志郎はCDを東芝を通さずにインディーズとして発売します。
たとえインディーズとして発売しようが色々なしがらみによる大人の事情で東京FMは『サマータイム・ブルース』や『土木作業員のブルース』といった曲の放送を禁止しました。
その背景にはFM東京の株主だったのが旧富士銀行という問題があります。
同じグループの原発関連大手・三菱重工に配慮して同グループ系のスポンサーへ裏から圧力をかけたという説が一般的なようです。
これにさらにキレた清志郎が生放送という誰も止められない状況で多くの目に触れられるフジテレビの当時、冠番組で講義の『FM東京事件』を起こすのです。
もうこの時点で結構な泥沼ですね。
事件当日
出典:https://www.youtube.com/
忌野清志郎さん率いるタイマーズのメドレーを5曲演奏する事が予定されていました。
1曲目・・・『タイマーズのテーマ』
2曲目・・・『偽善者』
3曲目・・・『デイ・ドリーム・ビリーバー』
4曲目と続く予定だったこの日の演奏は1曲目が終了した時点で
突然リハーサルにも無かった『FM東京』という歌を歌いあろう事か生放送中に禁止用語を連発して『FM東京』を批判しまくります。
テロップは『偽善者』のままなのでスタッフがこれを知らなかった事が伺えます。
番組の司会者である古舘伊知郎や共演者は慌てふためく映像がテレビに映し出されました。もう笑うしか無いって感じです。
『これやべ〜んじゃね?うわ〜』
これ↓
出典:http://www.siruzou.jp/
曲が終わるまでは何もできないといったまさに清志郎の独壇場。
最後に清志郎は一言吐き捨てるように
『ざまあみやがれ!』
で締めくくります。
そして驚く事にこのあと3曲目の『デイ・ドリーム・ビリーバー』に入っていきます。
おそらく今のテレビ業界では途中で演奏を止められたり差し替えられたりする所ですが最期までやり切らせる所が今のテレビとは全然違いますね!
まあ今こんな事をやれば1人、2人の首では済まないでしょう。
これは曲を聴けば分かりますがまさに前途の通り自分の作った曲を放送禁止にされた事への報復だったようです。
その後の対応
出典:http://www.siruzou.jp/
謝罪時の画像↑
5曲の演奏後は当然のように司会者の2人はお詫びをします。
しかしこの後視界の古館さんはメンバーといつも通りに談笑しているのは何か古館さんも思うところがあったのかと連想させられてしまいます!
一部の地域では生放送ではなく録画放送だった為、それらの地域ではく久保田利伸のライヴ映像に差し替える事で対応されました。
この事件は当時、『実はプロデューサーや他のスタッフも知っていたんじゃないのか』と憶測が飛び交いましたがのちのインタビューでこんなやり取りがありあました。
フジテレビでの収録当日、リハーサルを終えた清志郎の様子を見て嫌な予感がした近藤さんは「何か企んでいるのでは?」
と察知して近藤さんは清志郎さんに「キヨシさん、何か考えてませんか?(企んでいませんか?)」と聞いてみたそうです。
清志郎の答えは「ううん、大丈夫。」だった。
その後に起こった「エフエム東京事件」でテレビ局に謝罪する事になった近藤さんは、当初は「なぜ自分に話してくれなかったのか!?」と憤ったそうです。
しかし、よくよく考えてみた近藤さんは「FM東京」を歌うことを話さなかったのは、自分を余計なことに巻き込まない様にするた為だったのではないか?!と思い真央したそうです。
ちょっと感動する話ですね。
タイマーズの清志郎はぶっ飛んでいる所を持ちながらも実はそういった優しさを持ち合わせているなんて男だな〜と思います!
この事件で影響を受けたアーティスト
出典:https://www.youtube.com/
この事件を当時見て影響を受けたのが斉藤和義と言われています。
それも2012年の紅白歌合戦出場時にネックストラップに「NUKE IS OVER」と書き込んだギターで演奏を行ったことが話題になりました。
あのNHKの国民的番組で密かに反原発を訴えていたのです。
本人も清志郎をリスペクトしている事は公言しているのでこの事件の事も当全知っていてなんらかの影響を受けている事は間違いなさそうですね!
忌野清志郎エフエム東京事件まとめ
いかがでしたか?
いや〜ちょっと今のテレビ業界からは信じられ無いような事件ですね!
後始末が本当に大変だったと思いますがこんな事があっても最後まで近藤さんは清志郎さんと親交が深かったそうです!
もう2度と起こらないであろう音楽番組市場最悪の事件でした!